3月 7病棟ブログ

 日本では、旧暦3月を『弥生(やよい)』と呼び、現在の新暦3月の別名として用いています。草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が由来とされていて、弥生(やよい)の他に、花月(かげつ)、嘉月(かげつ)、花見月 (はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)、暮春(ぼしゅん)等の別名もあります。

 ヨーロッパ諸言語での呼び名である Mars、Marzo、March などは、ローマ神話における戦いと農耕の神マルス(Mars)の月を意味することもある、Martius から取ったものです。

 古代ローマの暦(ユリウス暦より前)においては、年の最初の月は現在の3月にあたります。ちなみに2月に閏年の日数調整を行うのは、当時の暦での最後の月に日数調整を行っていたことの名残だそうです。

 ところで、3月のイベントで真っ先に思い出すのは、やはり「ひな祭り」ではないでしょうか。

 ひな祭りの起源は古代中国の「川で身を清めて邪気を払う上巳(じょうし・じょうみ)節」で、それが日本に伝わり、日本古来の「人形(ひとがた)流し」という厄払いの風習と結びつき、さらにそれが平安時代の貴族のおままごとである「ひいな遊び」と組み合わさって、徐々に今のような形になったといわれています。

 古来から「七」は縁起の良い数字とされていました。 現在のひな人形の段数は、三段飾り、五段飾り、七段飾りの3種類が多く、 お人形の数は15人と、すべてが奇数になっています。実はこの数字には、古代中国で生まれた陰陽道が深く関係しています。陰陽道では、奇数を「陽の数」、偶数を「陰の数」としています。ですので、ひな人形の段数もこの陰陽道の数字の考え方に従って、3、5、7の段飾りが好まれ、江戸時代以降の一般的な段飾りとしては最も豪華な飾りとして七段飾りが定着しました。別名「十五人飾り」とも呼ばれます。7病棟では毎年七段飾りを飾り、ご入所者様に季節を感じて頂いています。